虎の威を借り火災防止を祈願する伝統の「火伏せの虎舞」が29日、宮城県加美町で開かれ、虎にふんした中学生が伝統の舞を披露しました。

加美町の中新田地区で行われる火伏せの虎舞は、およそ650年前から伝わる伝統行事で県の無形民俗文化財にも指定されています。

2人一組で虎にふんした地元の中学生36人が家々を回りながら勇壮な舞を披露し、火災の防止や家内安全を祈願しました。

地域住民:
「子どもが中心の祭りなので、地域の人たちとの交流が祭りを通して育っているので続いてほしい」

虎にふんした中学生:
「中新田地区の伝統なので、伝統を受け継いで周りを楽しませるよう舞いたい」

この地区は、春先の強風で度々大火に見舞われていて、中国の古事に習い火伏せを祈願したのが虎舞の始まりとされています。祭りのメイン会場では瓦屋根の上で虎舞が披露され、観客はその迫力に圧倒されている様子でした。