星浩氏「年末に、一定の方向性が出ると思う」

出水キャスター:
メリットとデメリットを、どのように考えていけばいいのでしょうか。

TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
財源の問題は、国だけではなく、自治体もこの税収を見込んでいます。大幅に減ると、自治体が補正をしなくてはいけなくなり、自治体のいろんな行政に影響が出ると思います。

もう少し大きい視点で見ると、今、CO2を減らそうという時に、安いガソリンを市中に出していいのかという環境問題もあります。

また、低所得の人が物価高で困っているので、もちろん支援は大事です。しかし、タワーマンションに住んで高級外車に乗っている人のガソリンまで、こんなに安くしてあげていいのかなど、いろんな議論があります。

全体のバランスをどうするかというのは、本格的に議論する必要があると思います。

出水キャスター:
協議が続けられているということですが、実施されるとしたら、いつ頃からでしょうか。

TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
年末に、自動車関係の税金全体を見直そうという動きがあって、おそらくそこで一定の方向性が出ると思います。

暫定税率もすべて廃止するか、一部半減するかどうかは別として、パッケージとして想定される様々な問題の議論を、どういうふうにやるかが焦点になるでしょう。

井上キャスター:
低所得者に対しては、食料品の軽減税率を下げる方がインパクトがあるだろうと思います。

ただ、ガソリンは「暫定税率」ですよね。“暫定”がずっと続いているのには疑問を抱きます。

TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
(1974年から)もう50年も続いています。

自動車が贅沢品だったときに、ガソリンは高くてもいいだろうという発想なので、そこは変える必要があると思います。

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<プロフィール>
星 浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身
政治記者歴30年