女性の店はー

杉良太郎さん:
「確か店の前には階段があった。大浦天主堂から歩いて5分ぐらいの場所だったと思う。店らしくなかった。看板もなかったように思う」

近所の人にも話を聞きながら約1時間歩き続けたが、決め手となる場所は見つからなかった。

杉良太郎さん:
「多分、年上じゃないかなと思ったんです。一つか二つぐらい。だからおそらく2歳か3歳で被爆しているのかもしれない」

「一目だけでも」

55年という月日が経ち、記憶もあいまいになっている。1970年に訪れた際には平和公園も訪れたと当時の新聞に載っているが「覚えていない」という。

杉良太郎さん:
「そう考えると、ここじゃないのかもしれないな…。人間の記憶はわからないもんですよね」

それでも、杉さんは諦めていない。もう一度長崎に来て、次は平和公園周辺も探してみたいと語った。

杉良太郎さん:
「会えなくてもいい、しょうがない。でも、一目お会いして、今まで歩んできた人生の苦労話でもできたら…。自分の心の中に、結末を見たいんです」