企画した住吉大社が『神前結婚式』にこだわるワケは?
今回は地元・大阪の住吉大社が万博会場での『神前結婚式』を企画。97組の応募の中から2組が選ばれました。
(今日子さん)「皆さんに『おめでとう』ってひと言、言ってもらえるだけでありがたい。いろいろな言語でもしかしたら言ってもらえるかも。すごく楽しみにしています」
神社の外で結婚式を開催するのは初めてだという住吉大社。2月下旬、担当者の石橋篤さんはまだ建設途中の万博会場にいました。
式を挙げる場所は会場の南東に位置する『ポップアップステージ南』。能舞台のような空間で、毎日のようにイベントが行われる予定です。
(業者)「図面どおりなんです」
(住吉大社吉祥殿・挙式担当 石橋篤さん)「図面通りなんですか?そうですか?」
(業者)「どうしても図面と見た目がだいぶちがう」
(石橋篤さん)「思ってたより観覧席が少ない。図面上寸法とって計算したんですけどね。半分しかあらへん」
想定より狭い式場になりそうです。神前結婚式を象徴する花嫁行列への影響も…
(石橋篤さん)「できたら(新郎新婦が)2人横並びで歩けるところを模索したい」
(業者)「神事に詳しくないんであれですけど、1人がここで待ってて、もう1人が出てきて、2人で(舞台に)出てくるのでは…」
(神社スタッフ)「違うんです。花嫁行列は決まってる」
花嫁行列は、雅楽や神職らに続いて、新郎新婦が2人並んで式場まで向かうのが習わしです。伝統的な神前結婚式を行うためには、ここを変えるわけにはいきません。
住吉大社がここまで伝統にこだわるのには、わけがありました。
(住吉大社 岡康史権宮司)「この度の大阪・関西万博における神前結婚式は、単なるイベントの参加ではない。日本の婚礼文化を継承する、そして発信するという役割を担っていることを忘れないでいただきたいと思います」
住吉大社によると、40年前は8割が神前結婚式を選んでいましたが、近年は2割以下になっているといいます。世界各地から人が集まる万博で神前結婚式をアピールすることで、後世まで伝統を継承していってほしいと願っているのです。