広島県の酒どころ、東広島市にある10の酒蔵が、一緒になって「蔵開き」のイベントを開いています。その日本酒も、トランプ関税の影響を大きく受ける可能性があり、地元では先行きを注視しています。
呼び込む声
「いらっしゃいいらっしゃい、賀茂泉の泉が賀茂台地からわいてるよ」
賀茂泉酒造です。新酒の時期に開催される”蔵開き”ではマルシェが開かれ、訪れた人はお酒と地元のグルメを味わっていました。
酒どころにも、トランプ大統領の関税措置の表明で大きな衝撃が伝わりました。
賀茂泉酒造 前垣壽宏社長
「日本酒の関税は、ゼロではないがわずかな額だったのが、10から24パーセントということだったので、相当な驚きではあった」

賀茂泉酒造では、30年以上前から日本酒の輸出を続け、海外最大の市場はアメリカです。日本食ブームの広がりとともに、輸出量は増えていったということです。
影響の先行きは見通せませんが、これからも続けていくことは、品質重視の酒造りと…。
賀茂泉酒造 前垣壽宏社長
「楽しく笑顔になれる場面を、どれだけ提供できるかというのが、消費の拡大には重要だと思いますので」
賀茂泉酒造では、お酒をよりおいしく飲んでもらおうと、”蔵開き”で初めて、おかみさん直伝の名物”美酒鍋”づくりを披露しました。
広島市から友だち同士で参加した来場者も、お酒と旨みたっぷりの料理を味わっていました。

友だち同士で参加した来場者
「食べる人の気持ちを思って料理しているのがわかったので、そういう気持ちでお酒を造っているのもすごくいいなと思った」
賀茂泉酒蔵おかみ 前垣佳代さん
「おつまみはとても大きな役割。なくていいものじゃなくて、あったら倍(お酒が)おいしくなるものだと思う」