国の特別天然記念物で絶滅危惧種にも指定されているアマミノクロウサギの飼育・展示施設が、あす21日、奄美大島の大和村にオープンします。開所を祝う式典が20日に開かれました。
「QuruGuru」は、延べ床面積789平方メートルの鉄筋2階建てで、総事業費8億2700万円をかけて整備しました。
「くるぐる」とは奄美の方言で「黒々した」という意味で、アマミノクロウサギの毛の色にちなんでいます。
20日は関係者がテープカットなどを行い、完成を祝いました。
アマミノクロウサギは、奄美大島と徳之島だけに生息する特別天然記念物で、夜行性のため、ナイトツアーなどでしか観察することができませんでした。
近年は交通量の増加などで、アマミノクロウサギが車にひかれる「ロードキル」が問題となっています。
「QuruGuru」では、交通事故などでけがをしたアマミノクロウサギの治療や観察を行う一方で、屋内飼育場でリハビリ中のアマミノクロウサギを見ることもできます。
(大瀬幸一所長)「どのようなことが原因となって怪我をしてしまったのか知ってもらい、どのような行動をするべきか学んでもらって」

QuruGuruはあす21日にオープンで、開館時間は午前9時半から午後4時半までです。入館料は、高校生以上が千円、小中学生700円です。