『血を流した男性がいる』という情報を受けて現場へ

 午後になると、巡回中に落とし物などを見つけることも増えてきました。警察官になって7年目の六車知果巡査長(28)。大規模イベントの警備に携わるのは初めてです。

 (六車知果巡査長)「負傷者を出さないというのは絶対第一目標として、もし万が一出たとしてもスムーズに対応できるようにはしたいと思います」

 午後3時半前、血を流した男性がいるとの情報を受けた六車巡査長。現場に向かいます。倒れこむ男性は、顔から出血しているようです。

 (六車知果巡査長)「大丈夫ですか?」
 (男性)「医務室は…」
 (六車知果巡査長)「今、救急呼んでるので。前につまづいて転んでしまった?」
 (男性の家族)「そうです」
 (六車知果巡査長)「滑りますもんね、きょう雨だから」

 男性は80代で、雨で滑り転倒してしまったといいます。車いすに乗せ、救護室に連れていきます。

 (六車知果巡査長)「もともとあんまり足が?」
 (男性の家族)「つえではあったんですけど、きょう歩く時間が長かったので、くたびれちゃったのかも」

 応急処置をしながら医療スタッフが来るのを待ちます。

 (六車知果巡査長)「(男性は)鼻とかおでこをけがしちゃって。今はもう救急の方が来てくれたので、引き継いで、あとは大丈夫かと思います」

 しかし、5分もたたないうちに、女性を盗撮していた男がいるという申告を警備員から受けます。
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 (六車知果巡査長)「盗撮?いつぐらいの話ですか?」
 (警備員)「15分くらい前。ここにカップルがいて、カップルの女の人がホットパンツみたいな短いやつだったんですよ。それを(男が)こうやっていたから(スマホを向けていたから)、横から画面を見たらその女の人を撮ってて」

 (無線で話す六車知果巡査長)「警備員から盗撮してる人がいるとの申告。場所はセルビア館の北側、エスカレーター付近です。手配かけます」

 リーダーの木山警部も駆けつけ周辺を調べましたが、不審な人物は見つからず、警戒を続けることになりました。