3月下旬。この日はじっこ取材班が向かったのは、山口県上関町。県南東部に浮かぶ島「祝島」。
2025年4月1日時点で人口260人、周囲およそ12キロメートルの小さな島ながら、日本最古の歌集「万葉集」に登場するここには、1100年以上続く伝統神事「神舞」が存在するほか、石を積みあげてつくられた練塀や狭く入り組んだ路地など、長い歴史のなかで受け継がれてきた独特の情緒と伝統が令和の今も色濃く残っています。
スタッフ
「この島のよさは?」
祝島の人
「やっぱり自然かね。空気がいいところかね」
別の人
「豊かな自然もそうですし、温かい人たちがたくさんいる島だと思っているので、それが宝ですね」
別の人
「同級生なんかはもう生まれてから家族よりも長い時間遊んでいますからね。死ぬ間際まで、子どもの頃の呼び名で呼び合う」
役場支所の窓口にあるノート
そんな、スローライフの象徴とも言うべきこの島には自然と人のほかに、もう一つ、大切にされているものが・・・

情報をもとに向かったのは、上関町役場祝島支所。中に入ると、その窓口に…ポツンと置かれた1冊のノートが!「ほしいです&あげます」と書かれていますが…

祝島支所 山本焦子さん
「欲しい人とあげたい人がきちっとマッチングできるような掲示板みたいなものです。いらなくなったんだけど使えるものをあげたい人が書いて、ほしい人は『いまラジオが壊れたのでないかな?』っていうことでラジオと書いたり…。それをマッチングができるようなシステムになっています。7年前か8年前だと思うんですけれども、こちらに移住した人が考えて、持ってこられて」