「居心地がいい」獣医師がイルカ発見の秘訣も

宮島水族館の獣医師に、一連の動画を見てもらいました。

宮島水族館 滝導博 獣医師
「ヒレの形など『バンドウイルカ』っぽい」

バンドウイルカは、水族館のショーで見かけるアイドル的な存在。体長は3メートル近くになり、太くはっきりしたクチバシを持っています。

瀬戸内海に生息していて、宮島水族館で飼育されている「スナメリ」との違いを聞きました。

宮島水族館 滝導博 獣医師
「スナメリは背びれがなくて、ジャンプ泳ぎをしない。背中がかすかに見える程度」
「バンドウイルカはジャンプをするので、泳いでいたら見つけやすい」

アジやイワシなどエサを求めて、暖かい場所から広島湾にやってきたとみられます。

宮島水族館 滝導博 獣医師
「群れの大きさや泳ぎ方・同じような太り方。迷っているというより、エサがたくさんあって居心地がいいので、しばらくいるのかな」

ここ1か月、広島湾では、バンドウイルカとみられる目撃情報が相次いでいますが、出会う秘訣はあるのでしょうか。

宮島水族館 滝導博 獣医師
「偶然フェリーについてくる個体も見られるが、確率が低い。カモメや海鳥がたくさん飛んでいる下にはイワシの群れがいる可能性が高い。チェックしているとエサを食べているイルカが発見できるかも」

瀬戸内海の豊かな恵みを象徴するように現れたイルカの群れ。異例の長期滞在に、またどこかで発見するチャンスがあるかもしれません。

宮島水族館などによると、映像だけで「バンドウイルカ」との断定は難しいが、「ミナミバンドウイルカ」のどちらかで間違いないとのことです。広島湾に定住することはありませんが、しばらく目撃情報が相次ぎそうです。