手術を決断した芝池さん
根本的な治療は手術のみ。主に行われているのは、子宮の一部を切除したうえで、“メッシュ”という網目状の布で臓器を支えるというものです。
【腹腔鏡下仙骨膣固定術(LSC)】
腹部4か所から器械を使って、膣壁の前後にメッシュを固定し、仙骨に固定する手術で、主に75歳以下の人が対象となる
<長所>
・術後の痛みが少ない
・術後1週間で日常生活に戻れる
<短所>
・手術時間が長い(2~3時間)
・肥満の場合、手術が難しい
【経膣メッシュ手術(TVM)】
下垂した臓器をメッシュでハンモックのように支える手術で、主に76歳以上の人が対象となる
<長所>
・手術時間が短い(1時間~1時間半)
・ほとんどの場合、子宮を温存できる など
<短所>
・約3か月は比較的安静が必要
【予防に期待「骨盤底筋体操」】
骨盤底筋をしめる、ゆるめるを繰り返す
芝池さんは手術することに決め、4月1日、腹腔鏡による手術を行いました。全身麻酔をかけ、子宮の一部を切除。傷んで緩んだ骨盤底などを補強するためメッシュを縫い付けます。手術は3時間ほどかかり、約1週間で退院です。
(芝池恵美子さん)「(手術を)やっといて良かったなと思いました。もう二度と不快な症状に悩まされることなく、やりたいことがやれるんだっていう安心感を得られた」
3か月ほどは重いものを持ったり、激しい運動をしたりしなければ日常生活に問題はないということです。加齢とともに気づかないうちに進行する骨盤臓器脱。早めの受診が必要です。