40歳以上の女性の10人に1人が発症している可能性があるとされるのに、あまり知られていない“下腹部の病気”があります。それは「骨盤臓器脱」。腎機能が低下するおそれもあり、数年前から下腹部に違和感を覚えた60歳の女性は手術を決断しました。
「出たり入ったりで気持ち悪い」約2~3年前から下腹部に違和感
京都府に住む芝池恵美子さん(60)は、2~3年ほど前から下腹部に違和感を覚えるようになりました。
(芝池恵美子さん)「かがむときにグニュって入るんですよね。出たり入ったりっていう感じで気持ち悪い。これがどんどん悪くなっていくんやろうなっていう不安」
その病名は「骨盤臓器脱」。骨盤内にある膀胱などの臓器が下がってしまう病気で、最悪の場合、腎臓に尿が溜まり腎機能が低下するおそれがあります。出産や年齢を重ねることで骨盤内の臓器を支える筋肉などが弱くなることで発症し、子宮が下がって膣から出てしまうこともあります。
【骨盤臓器脱の原因】
・妊娠や出産で骨盤底などが傷む
・肥満で骨盤内の臓器が支えきれない
・更年期で女性ホルモンが低下し、組織が弱くなる
・加齢で筋肉が弱まる
芝池さんは出産や子育て、家事などをこなす中で、子宮と膀胱が落ち込み、骨盤臓器脱に。このまま放置すれば腎臓を傷めてしまうおそれがありました。
(芝池恵美子さん)「子宮が下がったからといって、腎臓を痛めるっていう知識が全くなかった」