宮崎県都城市で11日、死んだ野生のイノシシが見つかり、家畜伝染病の豚熱に感染していたことがわかったことを受け、県は12日、緊急の対策会議を開きました。

県の緊急対策会議には、県畜産協会や家畜保健衛生所などから30人ほどが出席しました。

県は、捕獲や死亡したイノシシのウイルス検査を7月まで月60頭と2倍に増やすことや、ワクチンの適切な接種などを改めて呼びかけました。

豚熱は豚やイノシシへの感染力が強く、致死率が高いのが特徴ですが、感染した豚肉を食べても人には感染しません。県によりますと、県内の養豚豚はすべてワクチンを接種済みで、感染した食用肉が流通することはないとしています。

県内の豚の飼育頭数は120万頭と全国トップで、都城市と隣接する志布志市、曽於市、霧島市には、大規模な養豚場もあり、県は危機感を強めています。

(県家畜防疫対策課 藏薗光輝課長)「万が一(豚熱の)発生があった場合には畜産業のみならず地域経済に大きな影響がある。農家のみなさんへ情報の周知、侵入防止対策の徹底を改めて指導していく」

これまで県内での検査では、野生イノシシの豚熱への感染は、確認されていません。