“カモにされるモデルケース”にならぬために
日本が「交渉の最前線」に立っているという事実は、アメリカ側からも認められている。しかし、これが日本にとって有利に働くとは限らない。むしろ、世界のモデルケースとして不利な条件を押し付けられる可能性もある。

政府関係者は、「このトランプ関税問題は、長期的な交渉になる」と予想している。しかし、その一方で参議院選挙も控えており、短期的な成果も求められている。
この難しい状況下で、日本政府はどのようにバランスを取っていくのだろうか。交渉のカードが見えてこない限り、何を持って成果とするのかは不明確だ。米や自動車、非関税障壁など、様々な分野での交渉が進んでいくことが予想される。
日本政府は「遺憾の意」を表明し続けるだけでは不十分だ。カモにされるモデルケースにならないよう、具体的な戦略と行動が求められている。この機会を活かし、真の意味でのウィンウィンの関係を構築できるか、今後の展開が注目される。