宝塚市内のコンビニでアイデアを実践
ところが、この朗報に2人は困惑することになる。最優秀賞に選ばれると、そのアイデアを実践して、7月に開催される全国交流会で発表するのだが、高校3年生になり、大学受験に向けた勉強も本格的になるほか、2人が所属していたダンス部の大会も5月に控えていた。だが、悩んだものの、実践することを選んだ。
実はフードリボンを実施している全国4か所のコンビニのうち、1店舗は宝塚市内にあるローソン宝塚市役所前店だった。2人が店を訪ねてアイデアを説明したところ、快く引き受けてもらえた。店長の森下忠明さんは、2人の提案は「嬉しかった」と振り返る。
「高校生がフードリボンに注目してくれて、世の中の役に立とうと思って行動を起こしたいというので、ものすごく嬉しかったですね。全力で2人を応援しようと思いました」
店舗から承諾を得られると、山本さんがデザインを考えて、モザイクアートの作成に入った。最初のアイデアでは、モザイクアートのギネス記録を更新する縦13メートル、横13メートルの大きさで作ることを考えていた。しかし、モザイクアートのピースを貼り付けるパネルの見積もりを業者にお願いしたところ、2000万円かかることがわかり、ひとまず1メートル四方のモザイクアートを作ることにした。
2人は昼休みや放課後、帰宅後の自宅で準備を進め、なんとかゴールデンウィーク明けに店頭に設置することができた。


