7割を北米に輸出『ブリ養殖』

水産物の輸出を増やしてきた養殖業者からも不安の声が上がっています。

熊本県は養殖魚を中心に水産物の輸出を進めていて、中でもブリは北米向けの輸出が全体の約7割を占めています。

【熊本県産のブリ】2023年度(輸出額ベース)
北米 約73%
アジア 約27%

脂の乗ったブリは、北米を中心に人気が高まっていて、県内から北米への2023年度のブリの輸出総額は約7億7000万円に上りました。

2025年度もさらに増産を進めていた中でのアメリカによる突然の高い関税。今の段階では直接的な影響はないものの、今後の見通しに不安の声が上がっています。

熊本県海水養殖漁業協同組合 深川英穂 組合長

熊本県海水養殖漁業協同組合 深川英穂 組合長「国内は人口減少とともに食が減ってきているので、アメリカや中国に向かっていた魚が、全て国内に流れるようなことになれば(販売先がなくなり)生産者にとっては危機的状況に陥るのではないか」

魚の餌が以前と比べて高騰していることも懸念材料です。

深川組合長「魚は生き物ですので、高騰する餌代がどんどん負担になってくる。魚は出荷されない、でも餌をやらなければいけないとなれば二重苦、三重苦になってくる」