“忍者走り”は「教わったことを自分もいいと信じてここまでやってきた」
両腕をだらんとし、肘のふりを最小限にした独特なランニングフォーム“忍者走り”でも有名になった安藤。“忍者走り”は2度の移籍などで経験した出会いなどから学んだという。

Q.自身の強みは
安藤選手:
難しい質問なんですけど・・・自分の中で「強みは何ですか」って聞かれても、「なんだろうな」っていう、正直思う部分があって。ただここ数年は本当に安定して走れているので、あえて挙げるとしたらそういうところというか。ある程度の本当に最低限の結果を残せてきてる部分なのかなみたいな(笑)
Q.シドニーオリンピック™金メダリストの高橋尚子さんは“忍者走り”をピッチが早くなることで一歩にかかる衝撃が少なくなり、後半まで強いのがメリットだと話しているが自身ではどう捉えているか
安藤選手:
私はいろんな方の出会いがあって、この今の走りであって、その走り方ってっていうのができているので、自分は教わったことを自分でもいいと思って、信じてここまでやってきたから今がある。そこを信じて、ただ本当にそこに対して一生懸命やっているだけなので、何かどこが効率良くてとかそういうのは全然わかってなくて、意識してなくて。ただ本当に今、出会いがあって今こうして走れるので、もうそのことに感謝をしてこれからも、自分らしく走っていけたらいいのかなって思います。
Q.“忍者走り”にたどりついたのは何がきっかけ
安藤選手:
出会いですね。これまで移籍(スズキ~ワコール~しまむら)など色々あったりして、色んな方と出会ってきたんですけども、やっぱり自分が今こうして走って結果を残してきたのも色んな方と出会って今の自分があるので、それぞれの色んな人のアドバイスであったりご指導いただいて、今の走りがあります。
Q.走ってるときに、意識してる体の部分は
安藤選手:
何て言うんですかね、普段の練習からとにかくトレーニングして今の形があるので、レースのときとかでも、基本的にはもうまっすぐ、まっすぐ前を見て本当に一生懸命走るだけっていう。すいません、本当にこんな抽象的な話になっちゃうんですけど、そんな感じですね。

Q.東京世界陸上で勝つために、自分に必要だと思ってることは何か
安藤選手:
夏のレースになってくるので給水のことであったり、暑さ対策とかその中で自分がしっかりベストパフォーマンスをするっていうことが多分、結構大事になってくるとは思う。夏のレースは得意な方ではないので正直言いますと、だからこそしっかりそこの気象だけじゃないんですけど、その中でのレース展開であったり、自分の給水の取り方というか、しっかり取る分量であったり、そういうのは自分で練習から色んなシミュレーションをして。本番を迎えたときに、不安がないように、やるだけやってきたっていう自信を持ってスタートラインに立てるように準備するだけかなって思います。
東京世界陸上は「自分に負けずに諦めずに前だけを見て粘りの走りで」
Q.去年の名古屋をきっかけに、安藤選手の表情が明るくなったと髙橋尚子さんが話していたがレース前後で心境に変化が?
安藤選手:
本当に何か始まりの名古屋であって、またその名古屋で(自己ベストを)更新できたし、優勝もできたっていうのは自分の中ではすごく大きいレースだったので、もちろんパリのオリンピックも狙ってたので、代表権を取れなかったのは悔しいんですけど、ただそれ以上に何か大きなものを得られたなって思えるレースだったので。本当にそのとき感じたこと、諦めないこともひとつあるんですけど、やっぱりそのとき感じたことはずっと大事にしたいなって思ってます。
Q.東京世界陸上まで、あと5か月どう過ごすか
安藤選手:
ざっくりとですけれども、国内であったり海外とかの合宿に行ったり、あと海外レースも控えてるので、そちらでちょっと色んな挑戦をして、あとは国内レース、世界陸上は国内なので最終的には国内で調整合宿をして、本番を迎えるって形ですね。
Q.東京世界陸上ではどんな姿を見せたいか
安藤選手:
上位入賞を目指して頑張りたいと思っているので、そのためにはやっぱり最後まで諦めずに。自分との戦いになってくるので、そこで自分に負けずに諦めずに前だけを見て、粘りのある走りができたらと思ってます。
東京2025世界陸上の女子マラソンは9月14日(日)午前8時にスタート予定
■安藤友香(あんどう・ゆか)しまむら女子陸上競技部所属
1994年3月16日生まれ、31歳。岐阜県出身、豊川高~スズキ浜松アスリートクラブ~ワコール~しまむら 自己ベスト2時間21分18秒(フルマラソン)
2017年世界陸上(ロンドン)マラソン日本代表 2時間31分31 17位
2021年東京オリンピック 10000m日本代表 32分40秒77 22位