デジタル化はアナログな文房具に「むしろ追い風」?

 細かいところにもこだわる日本企業の仕事は、文具業界に適しているといいます。

 (文具ソムリエール 菅未里さん)「世界的に見ても、日本の文房具はすごく種類が多いですし、とても細かく優秀なものがものすごく多いです。(海外へ向けた)クールジャパンと呼ばれるものの一つには十分になり得る可能性を持っています」

 しかし、デジタル化が進む現代でアナログな文具自体需要が減っていくのでは?…と思いきや、そんな状況を「むしろ追い風」と言い切る老舗の文具メーカーも。『サンスター文具』を訪ねました。

 ずらりと並べられた歴代の商品の中には懐かしいものも!例えば、1986年に発売された『アクション7』(当時約2000円 ※現在は製造中止)。
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 (山中アナ)「これ懐かしいですよ!筆箱ですよね。ボタンを押すと、鉛筆削りが出てきたり…レンズは虫眼鏡ですよね。これだけの動きにどれだけ感激したか!」
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 1965年発売の『アーム筆入』(税込み880円)は、「象がのっても壊れない」というCMで大ブームに!今年で60周年というロングセラー文具です。

 他にも多くのヒット作を生み出してきたサンスター文具。「デジタル化が追い風に」とはどういうことなのでしょうか?

 (サンスター文具 小須田はるかさん)「(文具は)単価が安い商品が多いので、宣伝や広告を出しにくいものなんですけど、SNSの活用で口コミでいろいろ広がって、ヒット商品につながったものもたくさんある」

 例えば、本の見たいページを開いたまま跡をつけずにキープできる『ウカンムリクリップ』(税込み660円)。SNSの『X』でバズったことから、発売から2年で累計出荷数120万個を超える大ヒット商品に!

 (小須田はるかさん)「(文具市場は)可能性はまだまだあります。海外の方からは非常に人気のある商品なので、海外輸出もそうですし、インバウンド向けの商品もたくさんこれから展開していこうと思っています」