小林市・三松中学校の男子ソフトテニス部では
小林市の三松中学校の男子ソフトテニス部。
この日、生徒たちの指導にあたったのは、教師ではなく、小林市ソフトテニス連盟に所属する立元広人さんです。


三松中学校では、国のモデル事業として、昨年度から試行的に部活動の地域移行に取り組んでいます。


指導者の立元さんは、技術面はもちろん、人間形成の面での指導も心がけていると話します。
(立元広人さん)
「専門的な技術も伝えられるし、技術力は上がるのではないかなとは思ってます。地域の子供たちを教育していく、地域全体が子供たちを育てていくという観点で大事ではないかなと感じてます。」

外部コーチによる指導に部員たちの反応は・・・
(部員)
「一番思うのは、自分ができていない細かいところの練習ができるところ。ますます部活にも活気や、試合でも外部の先生に教えてもらったことが発揮できて、いい試合や大会ができる」

また、教員側の負担軽減の効果について、肝付正籍(きもつき まさつぐ)校長は・・・
(三松中学校 肝付正籍校長)
「自分の時間を有効に使えることができるということで、自分の家族の過ごす時間を見出すことができたりということで、いい事業じゃないかなと思っている」

指導者・施設確保・金銭負担など 少なくない課題点
さまざまなメリットがある部活動の地域移行ですが、課題点も少なくありません。
その一つが指導者やスポーツ施設の確保です。
(宮崎県スポーツ振興課 西田英司さん)
「活動を運営をしていただく運営団体実施主体の確保であったり、指導者の確保。あと大きな問題としても、会費や保険の問題等が考えられる。」

さらにスポーツ庁が依頼した調査では、部活動を地域に移行した場合、施設の使用料など保護者の年間の負担が生徒1人あたり1万7600円増える見込みとなっています。

県では、地域移行に向けて「県内の実情にあった部活動のあり方について検討していく必要がある」としています。

(宮崎県スポーツ振興課・学校体育担当 西田英司さん)
「子供たちが自分がやりたいスポーツであったり、文化芸術活動というものに取り組めるような環境を構築していけることが一番望んでいること。生徒や保護者の方々も不安があるかとは思うが、学校と地域で連携をしながらそういう環境を作っていけたら」

地域で子どもたちを育てていく社会へ。学校教育が大きな転換期を迎えています。
※MRTテレビ「Check!」10月19日(水)放送分から