観光客の車の乗り入れ規制を求める声も

トンネルが開通しても道幅は変わりません。鞆町内会連絡協議会の岡本浩男会長は、交通対策のアイデアとして観光客が運転する車の町中への乗り入れ規制を訴えます。

鞆町内会連絡協議会 岡本浩男会長
「われわれもそうですが、観光地へ行った時には行きたいところのできるだけ近くのところの駐車場をまず、想像しますよね。本当に狭い町中の中で、狭い道ですれ違いもできない、一本しかない、それを全ての人が使っていますから、残念ながら観光客の乗り入れ規制はしなくてはならないという考えを持っています」

県は、トンネル開通後、「1か月後」「半年後」「1年後」と交通量を調査する方針です。

記者
「家の軒先までというのは難しいと思うが、そういった場合はどうしているのか」

鞆出張所救急隊 宗政恭司隊長
「そういう場合ですね、できるだけ近くの広い場所を探して止めるか、場所がない場合は県道の方へ止めさせていただいて、応援隊として消防隊を呼んで、交通整理をしてもらう」
ストレッチャーを押して現地に向かっていることもあるそうです。

緊急車両の課題解決に向けて福山市は、鞆地区に「防災広場」を整備する方針です。整備時期は未定ですが、民有地約550平方メートルを購入し、火事が起きた時に消防車が集まる拠点にしたり一時避難場所にしたりすることを考えています。歴史的な町並みと人々の暮らしが両立できる工夫が今後も求められそうです。