コメの値上がりについてです。
農林水産省は、物価高騰の背景にあるとされる「流通の目詰まり」について、調査結果を発表しました。新参入の業者などに前年比で19万トン多く分散されていることがわかりました。

農水省によりますと、コメの値上がりの背景にある「流通の目詰まり」についての調査の結果、2025年1月末の時点で、生産者や卸売業者、そして、新しく参入した業者などに前の年と比べて19万トン多く、コメの在庫が分散していることが分かったということです。

これまでのコメの流通は、生産者からの大部分がJAなど大手の集荷業者に渡っていましたが、そちらは前の年より約31万トン減りました。

一方、大手の集荷業者以外や生産者の直接販売などの取引が約44万トン増えたとしています。

農水省は、一部の生産者や業者などによるコメの“売り渋り”が流通へ影響したとして、1月末~2月下旬まで調査を行っていました。

こうしたコメの価格の高止まりは、青森県内の販売店でも見られます。

今野七海 記者
「八戸市のコメ販売店です。備蓄米の放出があったなか、値下げの見通しは立ちません」

八戸市の八食センターにあるこちらの店「食品・飲料のサービスエイト」では、県産米を中心に10銘柄を仕入れています。

去年産の新米の販売価格は、前年産に比べ1.5倍以上となっていて、この高止まりの価格が続いています。

さらに備蓄米の放出が始まって以降も、県内では入荷の見通しがたっていないということです。

食品・飲料のサービスエイト 大澤次郎 店長
「備蓄米が入っているという情報はきておりません。今後の見通しに関しても今の段階では分かりかねるという状況です」

また、去年産の県産米が例年に比べて一等米の比率が少ないことから、4月にさらに値上げをしないといけない状況です。

食品・飲料のサービスエイト 大澤次郎 店長
「需要と供給のバランスを踏まえて、全ての銘柄で値上げする可能性が出てきています。現段階では値下げの、見通しは立たないと思います」

コメの価格はいつ下がるのか―。
消費者にとって苦しい日々が続きます。