「スマイルカット」の先にある“卒業”
赤松さんの店の常連に、倖成(ゆきなり)くんという16歳の少年がいます。
自閉スペクトラム症で、小さい頃は多動性が強かったそうです。初めて店に来たのは9年前、ちょうどげんき君と同じ年のころでした。
今では、自分でカット代の支払いをできるように。
母の淳子さんはこう言います。
「生きていくための基本的なことできるようになってほしい。親亡きあとを考えつつ…」
スマイルカットの延長線上にあるのは、社会と関わりを持つこと。店を練習場所にしてほしいと赤松さんは話します。そして別の店に通い始める時を赤松さんは「卒業」と呼んでいます。寂しいけれど倖成くんの卒業も近そうです。
 
   
  













