能登を中心に石川県内に10店舗以上を展開するスーパーマーケットの「どんたく」

28日、創業地の七尾市中心部にある店舗が、人口減少や街なかの空洞化などを理由に、62年の営業に幕をおろしました。

1963年に七尾市で創業した「スーパーマーケットどんたく」は、能登を中心に金沢市やかほく市などにも店舗を構え、地元でとれた新鮮な魚や地域の食材などが並ぶ県内を代表する食品スーパーの1つです。

七尾市作事町にある「どんたく新鮮館」は、1号店として創業当時から地域の人たちに愛され続けてきました。

ところが高齢化などにより年々、街なかの人口が減少。2024年1月には追い打ちをかけるように能登半島地震が発生し、従業員の人手不足などもあり、店舗再編のため「新鮮館」の閉店を決め、最後の営業日を迎えました。

店では、顔馴染みの買い物客と従業員が閉店と別れを惜しみます

店員と客「寂しいねぇ」「会われんなるね。会われるかな?会われれば良いけど」

訪れた人「こういう所がなくなるのは寂しいなと思って、きょうは皆さんの顔を見ようって」「一軒ずつ店がなくなるのはしょうがないのかな」「震災によって殺風景になるのは寂しいね」

創業以来、ずっと「新鮮館」に通い続けてきた人は。

訪れた人「60年になりましたかね?」「寂しい…家から出る時も一人で涙出して、明日からどこいこうか考えてここに来ました」

どんたく新鮮館・滝川里佳店長「毎日来られているお客様から寂しいお声かけを。大変申し訳ない気持ちなんですが、ご迷惑をおかけしますという気持ちしかないです」「会社として・七尾エリアで集中と再編を行う予定ですので、今後ともどんたくを支えてくれたら良いなと思います」

閉店後は本社機能を残し、買い物が困難となる人たちには自宅まで商品が届くオンラインショップや移動販売車を活用して対応していくことにしています。