加藤さんが歌で伝えたい「差別や分断のない世界へ」

差別や分断のない世界のために加藤さんには、歌で伝えたい想いがあるといいます。

「ハンセン病にしても薬害被害にしても水俣病にしてもベトナム戦争の枯葉剤を蒔かれた人たちにしても、そういう命を危機にさらすことをいっぱいしてきたんですよ。社会の中で被害を受けた人たちをどう受け入れていくのかという心のモラルを育てきれていない」

「私は、歌で平和を訴えるということは何かというと、そういうあらゆる分断されてゆく悲しみ、憎しみを無理やり持たされて、憎しみあうことを正義といわれてしまう、それが戦争という悲劇。そういうことを受け入れる、そういうことに惑わされないというか、人として命をお互いに大切にする」

「人が生まれたということに対する尊厳を一番大事にする。そういうことをモラルとして育てていかなきゃいけないんじゃないの」

加藤登紀子さんは今年デビュー60年。3月30日(日)には、岡山市の岡山芸術創造劇場ハレノワ中劇場で分断のない社会への願いを込め歌うコンサート「加藤登紀子 for peace 80億の祈り」が開かれます。チケットは25日現在、残りわずかだということです。