「タイトルは『キセキ』」 半年ぶりに家族の元へ

3月16日、川村さんは翼音さんの祖母・悦子さんにDVDを手渡しました。
翼音さんの祖母 喜三悦子さん
「あれだけ大勢の人で探したんですけど見つからなくて。(翼音さんが)見つけてもらいたかったのかしら」
卒業式のDVDは、流された家のリビングに置いてあったものだといいます。半年ぶりに家族の元へ帰りました。
川村美津子さん
「タイトル『キセキ』っていうんですって」
翼音さんの祖母 喜三悦子さん
「本当に奇跡ですよね」
再生してみると…

翼音さんの祖母 喜三悦子さん
「一番前に、これ翼音よね」
メガネをかけ、トランペットを吹く3年前の翼音さんの姿。『輪島の祭りやパレードで演奏がしたい』、トランペットは翼音さんが自ら選んだものでした。

翼音さんの祖母 喜三悦子さん
「『トランペットがいい』と思ったんでしょうね。『バトンとかどう?』って言っていたんですが。こうやって動く動画が見られて嬉しい。練習風景なんてなかなか見られないじゃないですか。ここに居たんですよね」
家族で営む輪島塗の店には、翼音さんが好きだったトランペットの絵柄の箸が並びます。

翼音さんの祖母 喜三悦子さん
「主人の手書きなんです」
家族を失った悲しみは、簡単に癒えることはありません。
それでも、翼音さんとの思い出を胸に、悦子さんは店に立ち続けます。