エサによって味に違いは出るのか…食べ比べた結果は?

9月末、再び近大の研究所を訪れた島村さん。野菜を食べてくれているのか確認しに来たのです。
(水槽を確認する島村雅晴さん)
「あーすごい寄ってくる。太い奴と細い奴がいてますね」
そこには、近所の青果店からもらった廃棄予定の白菜をついばむアイゴの姿がありました。次から次へと勢いよく食べています。
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(飼育担当)
「キュウリとかブロッコリーとか緑の塊の野菜もすごく好きで、この前はメロンとかちょっとにおいがあるシソやバジルもきれいに食べました」
では、肝心の臭みに変化はあるのか。50日間野菜を食べ続けたアイゴをその場でさばき、内臓のにおいを確認すると…。
(雲鶴 店主・島村雅晴さん)
「においは全然ないですね。内臓脂肪が本当に少ないですね」
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続いては味の食べ比べ。それぞれのアイゴを刺身にします。見た目ではすこしの違いはあるようですが、果たして味はどうなのでしょうか。まずは魚粉で育てたアイゴから食べることに。
(島村さん)「すごく弾力感がありますね」
(料理人仲間)「脂も結構のっているね」
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次に、植物性たんぱく質を与えたアイゴは…。
(島村さん)「脂が多い。養殖しましたという感じがでている。ちょっと養殖のタイに似ている」
(料理人仲間)「でも脂臭さみたいなものはないですね」
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どうやらエサによって味に違いが出ているようです。野菜で育てたアイゴはどんな変化があるのでしょうか。
(島村さん)「全然味が違う。甘いというか」
(料理人仲間)「魚のちゃんとした味がする気がする」
(澤田教授)「全然違うぞ、やった!」
(料理人仲間)「痩せていたからちょっと期待感があんまりなかったけれども、食べてみたら味的にはおいしい」
(料理人仲間)「これが一番うまいかも」
なんと独特の臭みが消えておいしい白身魚に育っていました。この結果を受け、来年の夏にも店で提供できる見通しがたちました。
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未利用魚で敬遠されてきたアイゴで未来の食料危機を救う。島村さんの挑戦は続きます。
(雲鶴 店主・島村雅晴さん)
「地球環境というかきれいな地球を次の世代に残していきたいと感じています。みんなで一致団結して取り組んでいきたい。そのシンボルとしてアイゴがどんどん広まっていってくれたらいいなと考えています」
(2022年10月14日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『特集』より)














