沖縄県内で、不登校の児童・生徒の数が2023年度は7000人を超え過去最多となりました。そうした子どもたちの受け皿をつくろうと、読谷村で自宅の一室を開放し自立支援を始めた元中学校校長の女性がいます。活動を始めたのは、教員時代の「後悔」がきっかけでした。

読谷村渡慶次にある「あいのいえ」。不登校や引きこもりなど様々な事情で学校に行かない子どもたちが通っています。


代表の長嶺加恵美さん。2年前に自宅の一室を開放し、子どもたちの居場所として「あいのいえ」を立ち上げました。

▼あいのいえ長嶺加恵美代表
「色んな人を招いて講座をやってもらったりとか、お話をしてもらったり。『あいのいえ』から出向いて施設を見学したり。見る・触れる・聞くというキーワードを大事にしながらやっている」

学習支援のほか、課外活動や体験学習など子どもたち1人1人に合わせたサポートを行っていて、現在は小学3年生から18歳までの16人が登録しています。

音楽教師として37年間県内の中学校で勤務し、校長も務め2年前に定年退職した長嶺さん。活動を始めたきっかけは教員時代のある後悔でした。


▼あいのいえ長嶺加恵美代表
「3年間ずっと顔が見えなくて卒業証書を保護者に渡す、家庭訪問するケースがどんどん増えてきていた。退職後はそういう子たちに関わっていきたいなと。現役の時にできなかったこと。ある意味自責の念に駆られた」