芸術的・学術的価値が高い資料として、県が指定する有形文化財について、このほど新たに2件が指定される見通しとなりました。
今回、県の文化財の保存や活用を審議する会で、2件が県の指定有形文化財としてはかられることになりました。

1つ目は、西川町の大井沢地蔵堂にまつられている、木造地蔵菩薩坐像(もくぞうじぞうぼさつざぞう)です。室町から江戸時代にかけての仏像制作技法の進展が分かる点が評価されたということです。

2つ目は、小国町にある大宮のコヤバです。コヤバとは、出産のために設けられた産屋(うぶや)のことで、1968年まで実際に使用されていたということです。
産屋は出産のたびにつくられ産後に取り壊すものとされている中、今も残る大宮のコヤバは出産のあり方や変遷を考える上で貴重な資料として評価されています。
また、このほかにも、既に有形民族文化財に指定されている、天童市の若松寺(じゃくしょうじ)が所有する納札(のうさつ)と順礼札(じゅんれいふだ)について。

新たに2枚の納札が確認されたことを受けて、12枚に変更するということです。
2件の文化財は、所有者の同意を得た後正式に指定される見込みで、県の指定文化財は、あわせて530件となります。