様々なものがシート状に加工されて発売される中、醤油や味噌、カツオ出汁に鮭まで!調味料の「シート化」が進むワケとは?

乗せて焼くだけで「メロンパン」

シート状になったら大ヒット…
その火付け役となったのは、2018年に発売され大きな話題となった「スライスようかん〈小倉バター〉」(1袋2枚入・540円)です。

創業200年を超える京都の老舗和菓子店『亀屋良長』が、ようかんの売り上げ低迷を打破すべく開発したところ、総売上数70万袋超えの大ヒットに。
2024年秋限定の「焼き芋」シート、2025年2月末からは「春のベリー」シート(594円※5月下旬までの限定販売)が発売され、今なお話題となっています。

大手お菓子メーカー『ブルボン』も、お菓子作りなどにも使える“スイーツ系シート”を発売。のせて・巻いて・包んで使える「スライス生チョコレート」を始め、パンにのせて焼くだけで、メロンパンやフレンチトーストができるシートなど、全4種類を販売しています。(各5枚入り・225円~※番組調べ)

世界初「醤油」「味噌」シート

そして、ついに「調味料」までシートに!
創業156年の老舗醸造メーカー『フンドーダイ』(熊本市)が、世界で初めてシート化に成功したのは「醤油」と「味噌」。

厚さは、わずか0.2mm。醤油は茶色、味噌は明るい黄土色の紙のようなシートです。それぞれ食べてみると…

THE TIME,マーケティング部 原千晶部員:
「ん!?すごく香ばしい醤油の香りがします。味噌の方は、味噌!味噌ラーメンの味がする」

世界初の特許製法で【寒天のシートに醤油・味噌をしみ込ませ】製造しているとのことで、醤油シートは、好きな形に切り抜いてお寿司にのせたり、冷奴にかつお節のようにふりかけてもOK。

味噌シートを魚にのせれば、簡単に味噌焼きを作ることができ、チーズと合わせてクラッカーにのせればおつまみにもなります。

このように「料理の幅を広げる」ことが、シート化の狙い。そして、もう1つ、別の狙いもあるといいます。

山村 脩代表:
「シート状の醤油と味噌をフックに、海外進出を加速したい」

日本食ブームを受け、海外展開をスタートさせたものの物価高の影響で輸送コストが増加。シート化することで、“1度に多くの商品を輸送できコストを抑えられる”とのこと。
また、味噌は輸送中に発酵が進み色が変わってしまう難点がありますが、シート状にすることで発酵せず、“温度管理も必要ない”ため大幅に輸送コストを削減できるそうです。