寒暖差が影響「ぎっくり背中」とは

寒暖差による不調の一つに、『ぎっくり背中』があります。

肩甲骨周辺や背骨付近に
▼突然鋭い痛み(ズキズキする感覚)が走る
▼動くと痛みが強くなる

患部の場所によっては、呼吸ができなかったり、痛みで動けなくなってしまうこともあります。

調布くびと腰の整形外科クリニックの加藤雅敬院長によると、背中の筋肉や筋膜が損傷することで起きる「肉離れ」のような状態をいうそうです。
この時期、寒暖差や気圧の変化により筋肉が冷えて硬くなっており、そのタイミングで急な動きをすることにより筋肉にダメージがおきてしまうのです。

いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:
背中の肩甲骨と肩甲骨の間に菱形筋(ようけいきん)という筋肉がありますが、その筋膜の表面に損傷が起こって、中に組織液が溜まったり、場合によっては微小な出血が起こったりしてパンパンになったような状態になって痛みが出ます。

伊藤院長自身も『ぎっくり背中』になったことがあるそうです。

伊藤博道院長:
本当に痛いんですよね。呼吸すると痛いですし、不安が強くなるのもわかるなという状態です。

『ひるおび』でおこなったLINEアンケート(1万1477人が回答)でも、
21.3%にあたる 2446人が、「寒暖差による“ぎっくり背中”になったことがある」という結果になりました。

どんな時に症状が出たのかという質問には、以下の回答が。
「何かを取ろうと手を伸ばした際に背中に痛みが走った。1週間ほど痛みで手に力が入らない状態に」(60代女性)
「洗濯物を干そうと思って少し手を挙げた瞬間、痛みが走った」(50代女性)
「スープを温めて鍋を持ったときに背中に電気が走ったような痛みがあり動けなくなった」(50代女性)

日常生活のほんの些細な動きをきっかけに痛みが出てしまった人が多くいました。

ジャーナリスト 鎌田靖:
ぎっくり腰が起こるときの症状と似てますよね。嫌ですね、背中が痛いって。

伊藤博道院長:
姿勢との関係もあると思っています。タブレットやスマートフォンに向かう生活の中で、筋肉が弱ってきてしまったり、コリが強くなったりというのは、現代病ではないかと思うんですよね。