被災地の生活に欠かせない国道に思わぬ危険が潜んでいました。国土交通省能登復興事務所は、地震や豪雨で被害を受けた道路の下に空洞ができていないか調査を行っていますが、これまでに、輪島市の国道249号で空洞が3か所確認されました。

アスファルトの下にあるはずのない空洞が。輪島市の道の駅千枚田ポケットパークから珠洲方面におよそ200メートル進んだ国道249号の路面下です。

その中にメジャーを入れてみると…

「70センチ」

記者リポート「能登復興事務所の職員らが、空洞ができている可能性がある箇所を調査しています」

2024年の年末に全区間で通行可能となった国道249号ですが、能登復興事務所が専用の機械を使い路面に向かってレーザーを当て、地下に異常がないかを調べたところ、輪島市内で106か所、珠洲市内で33か所の合わせて139か所で空洞の疑いがあることが分かりました。

異常な反応を示した場所は、アスファルトを切断して路面の下を目視で確認しています。

国土交通省能登復興事務所・山本貴司さん「きょう舗装を取ってみて、だいたい1m弱程度の空洞が見つかりました」

13日に行った調査では、深さ10センチの所で空洞が見つかりました。大きさは奥行きが70センチ、幅が50センチ、高さが10センチの楕円形でした。

日常生活に欠かせない国道の路面下で見つかった空洞。能登復興事務所では震災によってできた可能性を指摘します。

国土交通省能登復興事務所・山本貴司さん「今回の地震でも歩道が大きくずれたりとか、割れたりですとか、そういうものがあったりしたので、その下が割れているというのも十分考えられること」

さらに、輪島市の深見町と門前町浦上でも空洞が見つかっているということです。

山本貴司さん「見えないところに穴があるということで、そこを知らずに大きな車が通ると、最悪陥没して交通事故になってしまう可能性があります」

空洞の疑いがある139か所のうちすでに点検を終えたのは22か所で、能登復興事務所はさらに調査を進めています。

能登復興事務所によりますと、現時点で見つかっている空洞については程度が軽く、土を埋め直しているということで、車の通行は可能です。

ただ今後さらに補強工事を行う際は、臨時で通行止めを実施する可能性があるということです。

輪島市内では来週末をめどに目視による調査を完了させ、空洞が見つかった箇所は随時補修を進めるということです。