“食べて感染”以外にも…ノロウイルスの主な感染経路

感染経路は、主に4つあります。
まず、感染者の腸内でノロウイルスが増殖し、便や吐しゃ物として排出されます。
【1】便や吐しゃ物などが下水に流れ、川から海へいく。海の二枚貝にウイルスが蓄積され、貝を生や加熱不十分で食べることによって感染
【2】感染者の汚染された手指で調理をして、食べ物にウイルスが付着。それを食べることで感染
【3】便や吐しゃ物から出たウイルスが乾燥して飛散。それを吸い込むことによって感染
【4】感染者の便や吐しゃ物を処理した手にウイルスが付着し、目・鼻・口などを触って感染
伊藤博道院長:
吐しゃ物や排泄物から舞い上がるんですよね。
特に空気が乾燥していますから、それを吸い込むと飛沫感染が起こると言われています。
処理のときに手袋をする人は結構いるんですけど、できればマスクもしてガウンを着て、換気をして処理をする。処理したものもしっかりパッケージしてビニールの蓋を閉めて、しっかり手を洗う。そして塩素系の消毒液で周囲を消毒する。
ここまでしてやっときちんと処理ができる。なかなか家庭でとっさにできないので、家族内感染も多くなりますね。

逆に調理した人の手指などを介して食品についたことが原因とされるものが8割程度とされています。
ノロウイルスは長期生存するのも特徴で、
気温20℃で3週間から4週間ほど、冷蔵庫の中など気温4℃では約8週間生存します。
東邦大学感染制御学 小林寅喆教授:
温度が低い時にこのウイルスは活性を維持できますので、今こうやって寒い時期にウイルスが残存して、それを触って口に入ることによって感染が起こる。なので、手洗いが一番大事です。
また、普通のウイルスは60℃とか65℃ぐらいで死滅するんですが、このウイルスは85℃から90℃ぐらいで、1分半から3分ぐらい必要になってくる。
他のウイルスに比べ高い温度にも抵抗があるということです。