慣れない子育てで孤立感や不安感を抱きやすい、産後1年までの母親を支援する「産後ケア」という取り組み。高知市の専門施設では、ランチ会や休息プランが、お母さんたちの不安や疲労の解消につながっていました。

赤ちゃんの元気な泣き声とお母さんたちの笑顔があふれる場所。

「いのち育みサポート はぐあす」(高知市朝倉)


高知市朝倉にある「いのち育みサポートはぐあす」です。産前産後の女性のケアに特化した、高知県でも初めての施設として、今年8月にオープンしました。代表で助産師の藤原恵さん。長年助産師として働き、自身も3人の子どもを育てる中で、こうした施設の必要性を感じてきました。

(いのち育みサポートはぐあす 藤原恵 代表)
「お母さんたちの日常というか、すごくやっぱり忙しくて、みんな疲れてるんですよね私も含めてですけど、すごく頑張って一生懸命な毎日を過ごしてるお母さんたちに、何かちょっと息抜きができる時間、そして場所が作れたらいいなっていうのが最初ですね」

「すごく忙しくて、みんな疲れてるんです」(藤原さん)


「はぐあす」では、保育士や管理栄養士など、専門スタッフが連携し、母親たちをサポートする様々な取り組みを行っています。例えば、食を通じた支援を行う「はぐあすキッチン」。子どもをもつお母さんたちがランチを囲んで交流できる「ママランチ会」を定期的に開催しています。

「ママランチ会」を定期的に開催


人気は、管理栄養士が作る「おかず」です。女性に不足しがちな、鉄分やカルシウムなどが取れるようなメニューを考えていて、「お母さんたちの家事の負担が少しでも減るように」と販売もしています。

(ママランチ会の参加者)
「ご飯がすごく美味しくて、もう普段作る時はそんなに品数作る暇がないので、今まで自分が使ったことのない食材や、食べたことがない味とかいろんなものがちょっとずつ食べられたのでとっても美味しかった。普段はずっと一緒で本当にご飯食べる時も片手で抱っこしながら食べたりとかするので両手を離してゆっくりご飯をいただいて、食後にコーヒーまで飲めてとってもありがたい」
「子ども連れでゆっくりできるところって他にないのですごくありがたい。みてくださる方がいるので、安心して任せられるんで気持ちも安らぎました」


また、同じ年頃の子供のことを話し合える時間が持てることも、お母さんたちの心の支えになっているといいます。

同じ年頃の子供のことを話し合える時間


(ママランチ会の参加者)
「産後や妊娠中のお母さんたちと話ができるので、同じ心境の話や『あの時大変だったよね』という話ができるのが楽しかったり、アドバイスをしあうこともできるのですごくいい場所だと思う」

「アドバイスをしあうこともできるのですごくいい場所だと思う」


そして、もう一つ、「はぐあす」の取り組みの大きな柱が、産後の母親をサポートする「産後ケア」です。