田んぼや畑を地域の子どもたちなどに開放している千田さん夫妻。

千田耕基さん(78)
「(飼育の)目的は除草だったけど、だんだんかわいいヤギさんがいるうちに、妻の方はヤギと一心同体」

火の手が迫っていたため、3頭のヤギを置いて行かざるを得なかったといいます。

千田永久世さん(77)
「火が煙がもうもうと上がって。この裏側なんです、火元が。そのときヤギたちと離れるのが辛くて、どうしていいかわからなくなって。私は氏神様に行ってくるからと言って走って、氏神様にこの里山をどうぞ守ってください、それだけお願いして。あとは着の身着のままで逃げた」

裏山にある祠の10メートルほど手前の地面には、燃えた跡が残っていました。

千田永久世さん
「食べるものがなくなって、木の皮をこんな風に」

8日、ヤギの様子を確認した消防隊員がエサを置いてきてくれたのだといいます。

千田永久世さん
「消防団員の方が写真をスマホで撮ったものを見せてくれて、ユキなんか特にガリガリ。でも、まず生きていたことでほっとした。写真見せられただけでもうれしくて涙出て。きょうは本当に愛撫してあげましたよ」

避難指示は解除されましたが、山火事は終わったわけではありません。

喜入友浩キャスター
「放水がまだ行われているということで、この先は進むことができません」

「鎮圧」のあと、再燃の恐れのない状態の「鎮火」に向けて、消火作業が続きます。

一方で、山火事は各地で。こちらは午後9時、奈良県川上村の映像です。山林から赤い炎が複数確認できます。警察によりますと、現場付近で男性が「雑草を燃やしたら燃え移った」と話しているということです。

また、栃木県足利市のゴルフ場でも火事がありました。コース上から出た火が隣接する山林に燃え広がったとみられています。