松江市と出雲市を結ぶ一畑電車で11日、8年ぶりとなる新型車両が営業運転を開始します。全国的に見ても斬新な新機構が搭載されています。
そのウリは全国屈指の二刀流の座席なんです。

「1番ホームに一畑電車新型車両8000系の電車が到着いたします」

出発式の準備が整えられた松江しんじ湖温泉駅に姿を現した新車両。居合わせた人たちが早速スマホを向けています。9日、一足早くお披露目された新型車両の製造と導入を補助した島根県と松江市、出雲市の関係者らがテープカットとくす玉でデビューを祝いました。

新型の8000系は、2016年から計4両が導入された7000系とほぼ同型で、1両編成でも、連結しても運転できるフレキシブルさや高い省エネ性能を引き継いでいますが
改良の結果、全国屈指の電車になっています。

その一つが通路を挟んで向かい合わせに座る通勤通学スタイルにも、特急列車のような観光スタイルにも変更出来る先進のデュアルシートの採用です。

島根県 丸山達也 知事
「シート良いですね。」

デュアルシートは首都圏や関西圏の大手私鉄では近年、導入が進んでいて、ラッシュ時にもすいている時間帯にも快適に利用出来るのが特長。一畑電車8000系は地方私鉄では長野県の3セク鉄道に次ぐ導入であり、全国に誇り得る時代の先を行く車両と言えます。

島根県 丸山達也 知事
「出雲大社と国宝松江城を結ぶ、一番便利の良い公共交通機関ということになりますから、やっぱりそういう住民の皆さんの生活交通と後、観光客向け理の需要というものを両方見据えた、考えられた車両の設計だと。」

一畑電車・足達明彦 社長
「人口減少はやむを得ない所だと思いますんで、いかにこの観光客の方に来て頂くかっていうことになると。(二刀流座席は)仕様としては難しい所もあるかも知れませんけれども本当に(車両メーカーと)一緒になって考えて頂けたと。」

他にも多言語対応の行先表示などいくつもの新機軸が盛り込まれた8000系は今後3年間に計4両が造られ、出雲大社と松江城を結ぶ一畑電車で今後数十年にわたり看板車両として力を発揮すると期待されます。