「下北医療センター」が青森県むつ市への建設を計画していた「むつ総合病院」の新しい病棟について、資材費の高騰などを理由に計画を白紙撤回したことが明らかになりました。
一部事務組合 下北医療センター管理者 山本知也 むつ市長
「むつ総合病院新病棟建設事業につきまして、3月5日付で入札の執行を中止しました」
「むつ総合病院」を管理する「下北医療センター」は、6日に臨時の記者会見を開き、センターの管理者を務める、むつ市の山本知也市長が新病棟の建設計画が白紙撤回に至った理由について説明しました。
撤回の理由として、資材や人件費の高騰などで総事業費が当初予定されていた約190億円から415億円へと2.2倍程度増加したことで、国からの補助金などといった新たな財源の確保に至らなかったこと。それに伴い市の財政の長期的安定に影響を及ぼす可能性があるなどとしました。
「むつ総合病院」は2016年度の耐震診断で、一般病棟が震度6強の地震で倒壊する恐れがあることから、新病棟の建設に向けた計画が進められていました。
山本市長は、建設を断念したわけではなく現状の一般病棟の耐震改修も含めて、あらゆる手法を検討したいとしています。
一部事務組合 下北医療センター管理者 山本知也 むつ市長
「現状の事業費のままでは進めないということで、耐震改修ができるのかサイズ・病床も含めて、今後必要な病床というところで改めて検討していきたい。事業自体を中止するということではなくて、手法を変えるということになります」
「下北医療センター」では、来年度中に「新病棟の建設」か「既存病棟の耐震改修」かを判断したいとしています。