なぜ…専門家の分析

専門家は熊本の単価の低さについて、九州の中心に位置していることが関係していると分析します。

JTB総合研究所 山下真輝 主席研究員「新幹線の途中の駅で行程上通過しやすい。ルート上の中で立ち寄って次の場所に行くというケースがかなりある」

福岡からの観光客が日帰りで熊本を観光したり、鹿児島へ向かう途中に立ち寄ったりするケースがそれに当たります。

単価を引き上げる「ポイント」は

一方で、佐賀は熊本よりも単価が高い結果に。これには、佐賀ならではの温泉街など「宿泊型観光地」の存在が大きく影響していて、消費単価を引き上げるために必要なポイントだといいます。

山下主席研究員「宿泊施設の一つ一つのハードの整備だけでは消費単価は上がらなくて、温泉街であれば、温泉街全体の活性化に成功した温泉地は結構ある。エリア全体の魅力を上げていく必要がある」

このような課題に対応しようという動きもあります。星野リゾートが運営する熊本市のホテルでは、宿泊者から「飲食店が多くどの店に行けばいいのかわからない」という声に応えるため、独自のサービスを提供しています。

OMO5熊本 by 星野リゾート 大竹陽奈子総支配人「ご近所を紹介するマップや、スタッフが一緒に街なかを歩くツアーを用意している」
大竹総支配人「夜ご飯が充実すると『次に来る際にもここを拠点に熊本を楽しみたいな』と言っていただく方もたくさんいらっしゃいます」

いかに滞在時間を延ばし、消費を増やすのか。打つべき手はまだまだありそうです。