インバウンド客の増加で、好調ともいわれる熊本県内の観光業界。一方で、改めて課題も浮き彫りとなっています。
インバウンド客は増えているのに…?
日銀熊本支店によりますと、県内の宿泊者数は海外からの観光客が増え続けていることもあり、コロナ禍前を上回る高水準に。
今後の見通しについても、日本に対する観光需要の拡大や熊本空港の国際線の増便効果もあり、インバウンド客は引き続き増加する可能性が高いとしています。
一方で課題となるのが、国内客の「観光消費単価」です。
九州で一番「単価が低い」
観光庁が発表している「観光消費単価」は、宿泊や飲食、買い物など観光客1人当たりの消費額を都道府県ごとに調べたもの。2023年の統計で熊本は「2.0万円」と、九州7県の中で最も低い額となっています。

【国内客の観光消費単価(2023年)】
1:長崎 3.8万円
2:鹿児島 3.4万円
3:大分 2.9万円
3:福岡 2.9万円
5:宮崎 2.7万円
6:佐賀 2.1万円
7:熊本 2.0万円
実際に観光客に話を聞いてみると…。
福岡から「佐賀とかだったら特産品で伊万里焼とかあるんですけど、熊本って有名なものがあんまり…」
京都から「ホテルが安いなと思いました。結構いいホテルでも1人5千円で泊まれたので。京都ではないなと思います」
広島から「東京とかは『東京バナナ』とかめっちゃ有名なやつあるなって感じなんですけど、熊本はあまりピンとくるものがなかったかなという印象です」