人工ダイヤは“相場が激しく動き安定性がない” 買い取り店は悩み

 人工ダイヤの台頭で天然ダイヤモンドの国際的な取り引き価格は2023年から下落の一途をたどり、2年間で約4割も安くなっています(ラパポート・ダイヤモンド・リポートより)。

 こうした中、急速に普及する人工ダイヤに頭を悩ませているのが、宝石などの買い取り店です。

 大阪市中央区の「大黒屋ブランド館心斎橋大丸前店」では、月に2件ほど人工ダイヤを使った製品が持ち込まれるといいますが、原則買い取りは断っています。

 (大黒屋ブランド館心斎橋大丸前店 金善規マネージャー)「天然より人工ダイヤのほうが、相場が激しく動いているなかで、安定性がほとんど見られない状況になりますので、(人工ダイヤの)買い取りは行っていない状況でございます」
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 輝きは天然と同等でも価値がまだ確立されていないため、買い取っても高値で売却できない可能性があるのです。プロの目でも判別は難しいため機械を使います。

 (金善規マネージャー)「レーザーを通して天然か人工ダイヤかを判別する機械です」

 取材班が持ち込んだ人工ダイヤを機械にかけると…

 (金善規マネージャー)「1回目で人工ダイヤの判定が出ています」

 複数の機械を駆使してわずかな違いを見つけます。判別が難しい場合は買い取りは見送ります。

 (金善規マネージャー)「機械で『天然』の判定が出てこないので、買い取りはちょっと厳しいんじゃないかなと」

 この店舗では今後、人工ダイヤの価格が安定すれば、買い取る可能性もあるとしています。

 科学技術の進歩で、ダイヤの価値はどう変わっていくのでしょうか。