25秒で「天ぷらうどん」できる自販機も…
さて、自動販売の元祖といえば、今や全国で390万台を超える自動販売機です。
起源は今から2000年前のエジプトにさかのぼります。

コインを入れると、レールの上を滑り落ち、その重みでレバーを押し下げ、ちょうどコップ半分の水が出る「聖水の自動販売機」。寺院などに置かれたといいます。
1957年には国産初の噴水型ジュース販売機が登場し、1969年にはビンを取り出し部分までスライドさせ引き抜く水平型自販機も登場しました。

こうしたレトロな自販機を徹底的に調べるユーチューバーもいます。
(自販機研究家 魚谷祐介さん(52))
「僕は全国の自販機店のオーナーと全て知り合いです」

魚谷さんは北海道から九州まで全国約250カ所のレトロ自販機を訪ね、本を出版したり、WEBで公開したりしています。
(自販機研究家 魚谷祐介さん(52))
「10代の頃から自転車やバイクで日本各地を旅していたんですね。食べ物の自販機にお世話になっていて、それが2000年代以降急激になくなってきて、なくなる前に写真とか撮っておきたいなということで(撮り始めた)」
誰でも見られるこのサイトでは、自動販売機の場所や実際の映像を見ることができます。
これは1975年頃に製造された麺類を自動調理する自販機で、お金を入れてわずか25秒で出来上がります。

(自販機研究家 魚谷祐介さん・52歳)
「自販機は機械なんですけど、その裏にいる人との出会いが魅力なんです。自販機自体もメンテナンスが必要で、機械を大事に扱ってきたところだけが残っている」