火災で拝殿が全焼した青森県五所川原市の「神明宮」が、再建に向けて本格的に動き出しました。2028年度の完成を目標にしています。
五所川原市の神明宮は、2024年3月に発生した火災で拝殿を焼失していて、ボランティアの協力などを受けながら再生に向けて動いてきました。
26日は、作業の安全を祈願する「木造始祭(こづくりはじめさい)」が、建築作業を行う工務店の倉庫で行なわれました。
式には、神明宮や工事の関係者のほか再建を支援する会など約70人が参加し、齋藤麻毅宮司などが玉ぐしを奉納しました。
このあと、古式ゆかしい衣装に身を包んだ職人が、火災で焼け焦げた柱を手斧を使って削りだしたり、鉋で木材の表面を滑らかにしたりしました。
その後、製材作業が始まると、ヒバ独特の香りが漂うなか白い木目が現れ、柱の再利用へ可能性が膨らみました。
神明宮 齋藤麻毅 宮司
「感無量です。これから本格的に神社の再建が始まるという覚悟の祭りでした。皆さんの気持ちが一つにまとまって木材が蘇っていくことを目の当たりにした、とても大切な祭りでした」
神明宮再建委員会は再建に必要な予算を3億円と試算し、氏子などから寄付を募るほか、クラウドファンディングで費用をまかない2028年度の再建を目指します。