ロシアによるウクライナ侵攻からきょうで3年です。トランプ大統領になり、アメリカとロシアの協議も動き出しましたが、ロシア側はどう受け止めているのでしょうか。

前のバイデン政権から一転し、ロシア寄りの発言を繰り返すトランプ氏をプーチン政権が歓迎しているのはたしかです。トランプ氏とゼレンスキー大統領の亀裂や欧米やヨーロッパ内での足並みの乱れは、ロシアがまさに望んでいた状況といえます。

プーチン氏はきのう、「軍事作戦の目標は達成しつつある」と述べましたが、戦場での攻勢のみならず、ウクライナを取り巻く状況が一変したことに自信を深めていることがうかがえます。

早期停戦に向け前のめりの姿勢をみせるトランプ氏を逆手に取り、プーチン氏としては交渉で主導権を握り、自らの要求をのませるだけでなく、制裁緩和なども引き出したい考えとみられます。

ただ、トランプ氏がプーチン氏の求める「紛争の根本的な原因を取り除く」ことにどれだけ理解を示すかは不透明で、市民の受け止めも様々です。

モスクワ市民
「“悪い平和”であっても“良い戦争”よりはましだと、トランプ氏は考えていると思います」
「トランプ氏が和平の仲介者という期待は幻想だと思う。彼は何よりもまず、自分の利益を守ろうとするでしょう」

“予測不能”といわれるトランプ氏なだけに、相手の出方を注視しながらロシアは対応を検討していくものとみられます。