アメリカ国務省はホームページ上で「中国共産党」を名指しで批判するなど中国に対する記述を大幅に変更しました。中国政府は強く反発しています。

アメリカ国務省は13日、中国に対するアメリカ政府の外交方針を記した「ファクトシート」を更新しました。この中で、正式名称である「中華人民共和国」を「中国」と変更したほか、「中国共産党は自身の目標を世界に広める手段として国連を操ってきた」などと「中国共産党」を名指しで非難しています。

また、「中国による侵略を抑止し、不公正な貿易政策と戦い、悪質なサイバー活動に対抗する」と記載するなど、中国に対する強硬姿勢が鮮明となっています。

トランプ政権で国務長官に就任したルビオ氏は対中強硬派として知られており、政権の強い意向を反映したものです。

中国外務省 郭嘉昆報道官
「米中の競争を煽る行為に対し、中国側は強烈な不満を表明するとともに断固として反対する」

中国外務省の郭嘉昆報道官は20日、「アメリカは事実をゆがめ、中国の外交政策を誹謗している」と非難。「中国への中傷と圧力をやめ、中米関係を安定的かつ健全なものにするよう求める」としています。

アメリカ国務省は台湾との関係を説明する「ファクトシート」も更新し、「台湾の独立を支持しない」という文言を削除するなど中国に対する政策を修正する姿勢をみせています。