■テレビカメラ初潜入 最新鋭の施設とは?

そんな札幌市消防局に、今年、最新鋭の施設が誕生するといいます。

一体、どんな施設なのか?テレビカメラが初めて潜入しました。

札幌市消防局指令共同担当係長 長谷川泰裕さん
「こちらが、今年の10月ごろから運用開始を予定している札幌圏消防指令センター。札幌市、江別市、千歳市、恵庭市、北広島市、石狩市、当別町、新篠津村、すべての区域からの119番通報を一括して受け付ることになる」

今年10月ごろに誕生する札幌圏消防指令センターは、札幌市とその周辺8市町村の119番通報を一括して受け付ける壮大なプロジェクト。

でも、なぜ「共同化」する必要があるのでしょうか?

札幌市消防局指令共同担当係長 長谷川泰裕さん
「市町村を超えて消防隊の応援が必要な場合、素早く対応できる。2点目は、整備費用・維持管理費用の削減」


指令センターを1か所に集めることで、広域的に状況を把握。

相互で応援することで、救急車や消防車を効率的に運用することができます。

そして、浮いた費用や人材を、ほかに回すことができるというのです。

さらに、この施設には、もう一つ、革新的な技術が…。

札幌市消防局指令共同担当係長 長谷川泰裕さん
「札幌圏消防指令センターでは、映像通報システムの運用も予定」


これまで音声のみだった119番通報に、新たに動画が使えるようになるそうです。

こちらは、いち早く映像通報システムを導入した東京消防庁。

東京消防庁職員
「そのまま心臓マッサージを続けてください。その位置で大丈夫なので、まっすぐ押していきましょう」


指示を出しているのは、東京消防庁の職員。

その目線の先にあるのは、仰向けでぐったりと横たわる高齢男性を写した映像。

通報者が撮影している映像を見ながら、リアルタイムで指示が出せます。

東京消防庁職員
「では、アナウンスの指示どおり離れてください」


これまでは音声のみだったので、細かい住所がわからなかったり、現場の詳細な状況把握は難しかったりしたのだが、より迅速に、一目瞭然で現場の把握ができます。

しかも、やり方は簡単。

職員が必要だと判断した場合、通報者にショートメールを送り、アクセスすると自動でカメラが起動、指令センター内のモニターとつながり、やりとりできる様になる仕組みです。

札幌市消防局指令共同担当係長 長谷川泰裕さん
「助けを必要とする地域住民の要請にしっかりと応えていけるよう、効果的・効率的な運営・運用に努めていきたい」


進化を続ける札幌市の救急体制。最前線で戦う人々の挑戦は終わりません。