■出動の実態は…「消防指令管制センター」に密着
そんなひっ迫した状況下で、昼夜を問わず奮闘する人々がいます。
指令管制員
「119番、消防です。火事ですか?救急車ですか?」
消防指令管制センター。
119番通報を受け、救急車や消防車の出動指令や、現場の状況を聞き取る救急消防活動の要です。
札幌市消防局指令担当係長 北郷克利さん
「住所を聞いたら、すぐに救急車は出動します」
中央のモニターには、救急車や消防車の位置と状況がリアルタイムで表示。
通報を受けると、固定電話や携帯基地局の情報から、通報者がいるエリアの地図が現れ、細かい住所を聞いた時点で既に出動準備が行われているというから驚きです。

しかし、1分1秒を争う指令センターを悩ませている問題があります。
札幌市消防局指令担当係長 北郷克利さん
「火災の虚報や無言電話、お酒に酔って身の上話や人生相談を延々とする人がいる」
札幌市の救急出動は、増加傾向で、去年1年間の119番通報件数は、約15万7000件。
そんな中、イタズラや不要不急の通報は、1万5000件、約1割もあるのです。
札幌市消防局指令担当係長 北郷克利さん
「緊急の救急車や消防車を要請する電話に応えられなくなってしまうので、イタズラや不要不急の通報は控えてほしい」

札幌市消防局は、救急車を呼ぶか迷った時には、『#7119』、救急安心センターへの相談を呼びかけています。
札幌市消防局救急需要担当係長 阿波俊也さん
「命の危険を感じているときは、『#7119』ではなく119番通報を」