ありすさんが裁判所に提出した、性別変更の理由に「!!」
手術から9日目、ありすさんは退院の日をむかえました。
バーの店長に荷物を持ってもらい、ゆっくりと歩きながらも、カメラに手を振ってくれたありすさん。
「ただいま。痛いよね。まだつらい」
母・ゆみ子さんは、「どうだい調子?はい、おみやげ」と袋を手渡しました。
ありすさんが大好きな、スイカやブドウです。
兄も、様子を見にやってきました。
ありすさん「手術の前の日、知らないけど涙が勝手に出るの」
母・ゆみ子さん「泣きながら電話よこすから」
ありすさん「入院してられない。食べたいもの食べられないから」
母・ゆみ子さん「甘い?」
ありすさん「うん!」
手渡したフルーツを食べるありすさんの姿に、ゆみ子さんは笑みをこぼします。
「手術する前からなんとなく、女の子として接しているから、手術したからといって女の子って感じでもない。子どもには変わりない。かわいいかわいい子ども!」
性別変更のためには、家庭裁判所に申し立てをする必要があり、性別を変えたい理由を書かなければいけません。ありすさんは、当然のことのように笑いながら、言いました。
「『生きやすいように生きたらこうなっちゃった』でいいよ。超簡単じゃない?もうこうなっちゃったでいいよ、『こうなっちゃった、ビックリマーク』で!」
性別変更の申立書も、裁判所に提出しました。
2週間後、家庭裁判所から封筒が届きました。