和歌山市に選挙応援で訪れていた岸田文雄前総理らに爆発物を投げ込んだ事件の裁判で、和歌山地裁は先ほど、被告の男に懲役10年を言い渡しました。

被告の男は裁判長をまっすぐ見つめ、落ち着いた様子で言い渡しを聞いていました。

起訴状によりますと、兵庫県川西市の無職・木村隆二被告(25)はおととし4月、和歌山市の漁港に選挙の応援で訪れていた岸田前総理らに手製の爆発物を投げ込んだとして殺人未遂など5つの罪に問われていました。

裁判の争点は木村被告の殺意の有無で、検察は「殺意や加害目的があったのは明らか」などとして、懲役15年を求刑。一方、木村被告は殺意を否認し、弁護側は懲役3年が妥当だと主張していました。

和歌山地裁は先ほど、「金属片が人体の主要部に命中する可能性のあることは容易に想像できる」などとして殺意を認定し、木村被告に懲役10年を言い渡しました。