中国経済は「新型コロナでガタガタ」に…習近平氏の“巻き返し”のシナリオとは?

「独裁的な力を持って長期政権だと長くやりたいわけですよ。ロシアのプーチン大統領だって一体どれだけやってきたのと。やっぱりそういう独裁者って、レジェンドになりたいんですよ。つまり、中国で『建国の父』というと毛沢東(もうたくとう)。初代国家主席ですよね。それを最近は、毛沢東以来、あるいは毛沢東を超えるんじゃないかみたいな、ひたすら習近平さんにゴマをするような報道が出てきているんですよ。なので、毛沢東初代国家主席を超えたレジェンドになりたい、あるいは特に経済に関しては、このところ本当に中国経済が発展してきましたから、それによって毛沢東を超える偉大な指導者という形で歴史に名を残したいという思いがこれまであったんですよ。ところが、新型コロナウイルスによって中国経済はガタガタになっちゃったんです。2年前は世界の中でみんなコロナに悩んでる中で、中国だけはいち早くゼロコロナで経済活動が復活したって言われてましたでしょ。ところが、結果的に2年前は世界のトップを走ってたように見えたんですが、もう世界が新しいワクチンによってウィズコロナという形で経済活動が再開されてますね。中国が最初に作ったワクチンって変異株には全然効かないんですよ。なので今とにかく抑え込まなければいけないとロックダウンをやっている。その結果、経済がガタガタになってきてしまっているというわけなんです」
―――習近平氏としてはここをなんとか踏ん張らないと、ということですよね?
「とにかく党大会まではこれでいくしかないんだよと。つまり習近平国家主席がゼロコロナで世界に先駆けてコロナを抑えることができたんだっていう実績でまた3期目を目指していたら、今またコロナが出てきたので必死になって抑え込んでいるということなんですよ」
―――コロナを封じ込めて、さらにオリジナルのmRNAワクチンの開発も視野に入っているということですね?
「最初に作った中国のワクチンは変異株に全然効かないわけですよね。私たちが打っているワクチンというのはファイザーやモデルナ。これmRNAという非常に新しいタイプでワクチンを作った。これは変異株ではちょっと効果が弱まりますけど、それでも重症化しないわけですよね。なので中国も今、オリジナルで何とか国産のmRNAワクチンを作ろうとして必死になってるんですよ。これができれば、全国民に接種して、国を救ったことになりうると。こういう復活の戦略を練っているんじゃないかと」














