日本は無痛分娩の”後進国”
5年で倍増も普及率は11.6%に留まる

麻酔薬で陣痛を和らげる無痛分娩。国内でも近年は増加傾向で、日本産婦人科医会の調査によりますと、全分娩数に占める無痛分娩の割合は2023年に11.6%と、5年間で2倍近くに増えました。

ただ、世界の先進国をみると、アメリカは73.1%、フランスで82.2%など、日本よりはるかに選択する人が多い国もあります。

「無痛分娩」は産後の疲労が少なく、回復が早いことも無痛分娩のメリットですが、なぜ国内で普及しないのでしょうか?

日本で「無痛分娩」は、通常の出産よりも10~15万円ほど多く費用がかかり、健康保険の対象ではありません。そのため費用は「全額自己負担」となります。一方、アメリカやフランスのように無痛分娩が普及している国では医療保険の適用となっているため、自己負担はありません。

また、麻酔科医不足も無痛分娩が進まない要因のひとつとも…。