アメリカの鉄鋼大手「USスチール」の買収計画をめぐり、日本製鉄の森副会長がアメリカに向けて出発したことがわかりました。

関係者によりますと、日本製鉄でUSスチールの買収計画を担当する森高弘副会長は12日午前、アメリカに向けて出発したということです。

日本製鉄によるUSスチール買収計画をめぐっては、トランプ大統領は買収は認めないものの、投資なら認めるとの考えを示し、今週、日本製鉄の幹部と協議すると明らかにしています。

林官房長官は10日、日本製鉄が「これまでとはまったく異なる大胆な提案を検討している」と述べ、買収計画が一部見直される可能性に言及していて、日本製鉄の幹部は「トランプ大統領の真意を確かめたうえで、計画を修正すべきか見極める必要がある」としています。

今回の森副会長の訪米は、トランプ大統領との会談に向けてアメリカ政府関係者との事前の調整が目的とみられます。

トランプ大統領との会談には日本製鉄の橋本英二会長が臨む予定ですが、関係者によると、現時点でアメリカ政府から会談の日時などは日本製鉄側に伝わっていないということで、会談は来週以降になる可能性が高まっています。