トランプ大統領が、政府機関への紙ストローの導入を取りやめる大統領令に署名しました。世界の流れとは正反対の動きとなりますが、アメリカでは、プラスチックストローが復活するのでしょうか?
世界の流れに逆行? プラスチック製ストローに戻す大統領令に署名

熊崎風斗キャスター:
アメリカのトランプ大統領は、政府機関への紙ストロー導入を取りやめ、プラスチック製に戻すという大統領令に署名しました。
トランプ大統領
「(紙ストローは)使い物にならない。熱いものを入れると数分、時に数秒しかもたない。ばかげた状況だ」
そして、自身のXには、大好物のダイエットコーラに、プラスチック製のストローを刺した写真を投稿しました。

そもそも、“脱プラスチック”の動きというのは、2018年ごろから世界中で加速してきました。
EUは使い捨てプラスチック製品の禁止などの提案をしたり、スターバックスはプラスチック製ストロー廃止を発表したり、日本ではレジ袋有料化を義務付ける方針となりました。
世界の流れに逆行して、アメリカ国内でプラスチックストローは広がるのでしょうか。
明海大学の小谷哲男教授は「トランプ大統領に反対してもメリットはない。多くの飲食店がプラスチックストローに戻すのではないか」と話しています。
井上貴博キャスター:
プラスチックごみ全体に占めるストローの割合は1%弱なので、ここを削減しても、そんなに力がないように感じます。
紙ストローの製造過程で、プラスチックよりもCO2排出が多いというデータがあったりするので、ここはいろんな考え方があっていいのではないかと思います。

萩谷麻衣子 弁護士:
プラスチックストローの問題というのは、海洋プラスチックごみ問題ですよね。
ウミガメの鼻にプラスチックのストローが突き刺さっていたのは衝撃的でした。考え方によりますが、私は紙ストローの方にいくべきではないかと思います。
もうこうなってしまった以上、紙は燃えるごみで捨てるしかないですが、プラスチックは回収すれば再利用できます。なので、一緒に「回収して再利用しましょう」というところまで啓発してくれればいいと思います。
ただ、そこまで期待できるかどうかはわからないです。
ホラン千秋キャスター:
プラスチックの量で見ると、あまり多くないという議論もあって、こういうことを国が進めることによってプラスチック製品をもらうときに「減らした方がいい」という意識の芽生えにもつながると思います。
物理的な量だけではなく、その先の波及効果も考えていく必要もあると考えると、いまは過渡期なのかなと感じます。